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宇宙実験室 どきどき実験で宇宙のフジギにちょうせん!

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08 新宇宙食シルクナゲットを食べてみる!

今回(こんかい)のテーマは宇宙(うちゅう)(しょく)!といっても、ただの宇宙(うちゅう)(しょく)じゃありません。宇宙(うちゅう)で育て(そだて)て、宇宙(うちゅう)で食べる(たべる)生き(いき)た宇宙(うちゅう)(しょく)、いま大(だい)注目(ちゅうもく)の宇宙(うちゅう)食材(しょくざい)「シルクナゲット(???)」を食べ(たべ)てみます。ただ食べる(たべる)だけじゃつまらないので、お客(おきゃく)さんを招い(まねい)てシルクナゲット料理(りょうり)を作り(つくり)ました。

火星に行ったら何を食べる?

たとえば、火星(かせい)の長期(ちょうき)滞在(たいざい)することを考え(かんがえ)てみましょう。火星(かせい)はとても遠く(とおく)にあるので、何(なに)かが無くなっ(なくなっ)たとしてもそんなに簡単(かんたん)に地球(ちきゅう)から送っ(おくっ)てもらう訳(わけ)にはいきません。でも、水(みず)や空気(くうき)はリサイクルできますが、食べ物(たべもの)をリサイクルするのは無理(むり)です。かといって、何(なん)(ねん)もかかるミッションで必要(ひつよう)な食料(しょくりょう)を全部(ぜんぶ)持っ(もっ)ていくのはちょっと大変(たいへん)です。じゃあ現地(げんち)で作れ(つくれ)ばいいんじゃない?そう、その通り(とおり)!でも、宇宙船(うちゅうせん)や火星(かせい)基地(きち)では植物(しょくぶつ)や動物(どうぶつ)を育てる(そだてる)場所(ばしょ)も日光(にっこう)や水(みず)も少し(すこし)しかありません。しかも環境(かんきょう)も地球(ちきゅう)とはまったく違い(ちがい)ます。そんな場所(ばしょ)で何(なに)をそだてて、食べれ(たべれ)ばいいんでしょうか?

シルクナゲットってなんだ?

火星(かせい)旅行(りょこう)のような長期(ちょうき)にわたる宇宙(うちゅう)旅行(りょこう)で、貴重(きちょう)なタンパク源(げん)になるのではないかと考え(かんがえ)られているのが実は(じつは)「カイコのさなぎ」です。えー、虫(むし)を食べる(たべる)の?と思う(おもう)(ひと)も入る(はいる)かもしれませんが、カイコは世界中(せかいじゅう)で普通(ふつう)に食べ(たべ)られていますし、日本(にっぽん)でもカイコを育てる(そだてる)のが盛ん(もん)な地域(ちいき)を中心(ちゅうしん)に昔(むかし)から食べ(たべ)られていた伝統(でんとう)(てき)な食べ物(たべもの)です。でも「カイコのさなぎ」というとあまり食べ物(たべもの)らしくないので、新しい(あたらしい)名前(なまえ)をつけることにしました。
じゃーん!命名(めいめい)「シルクナゲット」。おぉ!ちょっとおいしそうな感じ(かんじ)が…

カイコを育てる

カイコが生き(いき)た宇宙(うちゅう)(しょく)として注目(ちゅうもく)されているのは、育てる(そだてる)のに大きな(おおきな)場所(ばしょ)が必要(ひつよう)ないこと。成長(せいちょう)がとても早い(はやい)こと、えさが桑(くわ)だけでいいことなどです。豚(ぶた)や牛(うし)は火星(かせい)に連れ(つれ)て行く(いく)にはちょっと大き(おおき)すぎますし、食べ(たべ)られる大き(おおき)さになるまでに何(なん)(ねん)もかかります。カイコなら宇宙船(うちゅうせん)の中(ちゅう)や火星(かせい)基地(きち)の中(なか)の棚(たな)のような場所(ばしょ)で充分(じゅうぶん)育てる(そだてる)ことができて、1ヶ月(かげつ)ほどで成長(せいちょう)します。しかもマユから絹(きぬ)まで作れる(つくれる)というおまけ付き(つき)です。宇宙(うちゅう)にいっしょに連れ(つれ)て行く(いく)にはぴったり。
今回(こんかい)シルクナゲット料理(りょうり)を作る(つくる)にあたって、カイコを卵(たまご)から育て(そだて)てみました。
カイコの卵(たまご)がさなぎになるのに3週間(しゅうかん)ぐらい。びっくりするぐらいたくさんの桑(くわ)の葉(は)を食べ(たべ)て、どんどん大きく(おおきく)なります。

試食してみよう!

3週間(しゅうかん)(ご)、カイコがマユを作り(つくり)ました。いよいよシルクナゲット()の試食(ししょく)。まずは、さっと軽く(かるく)ゆでたものを食べ(たべ)てみます。ちょっと緊張(きんちょう)しますね。
お!けっこうおいしい!予想(よそう)したよりずっとあっさりしています。味(あじ)はナッツのような感じ(かんじ)。一番(いちばん)(に)ているのはソラマメでしょうか。臭み(くさみ)はぜんぜんありません。少し(すこし)(くさ)のような香り(かおり)がします。これは桑(くわ)の葉(は)の香り(かおり)でしょうか?中(ちゅう)はとても柔らか(やわらか)です。皮(かわ)は少し(すこし)食べ(たべ)にくいですが硬い(かたい)というほどじゃありません。 続い(つづい)て油(あぶら)で炒め(いため)たもの。ゆでたものより少し(すこし)匂い(におい)がきつくなりました。油(あぶら)との相性(あいしょう)でしょうか?でも、充分(じゅうぶん)に食べ(たべ)られます。
少し(すこし)料理(りょうり)も作っ(つくっ)てみました。潰し(つぶし)てクルミと混ぜ(まぜ)て焼い(やい)たもの、そば粉(こ)のガレットにチーズと一緒(いっしょ)に巻い(まい)たもの、枝豆(えだまめ)といっしょに塩(しお)で炒め(いため)たもの…うーん、どれもおいしい。ただ、とてもあっさりした味(あじ)なので、少し(すこし)(あじ)を付け(つけ)たら分から(わから)なくなってしまいそうです。さて、本番(ほんばん)はどんなメニューにしようかな?

お客さんを招いてディナーパーティー

いよいよ本番(ほんばん)です。JAXAiの名物(めいぶつ)解説(かいせつ)(いん)、TさんとMさんを御(お)招き(まねき)してシルクナゲットのフルコースを食べ(たべ)ていただきました。Tさん、Mさん、お味(あじ)はいかがでしょう?

ボタン:メニューとレシピはこちら PDFをダウンロードする

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カイコってどんな生き物だか知っていますか?蛾の幼虫で、桑の葉を食べる。マユから絹が取れる、ぐらいでしょうか?実はカイコはとても面白い生き物なんです。
カイコと人間の歴史は5000年以上昔にさかのぼります。日本の最も古い歴史の本である古事記の中にも登場するほどです。ずーっと人間に育てられ、品種改良が進められた結果、カイコは自然界で生きていくことが出来なくなりました。実は野生のカイコというのは存在しない(ヤママユガというカイコの原種はいます)んです。カイコは足の力が弱く自然の桑にはつかまっていられませんし、マユを作るときにも人間が特製の枠に入れてやらないとうまくマユを作れません。また、成虫の蛾は飛ぶことが出来ません。人間の助けがないとカイコは生きていけないのです。
マユから絹を取るとカイコのさなぎが残ります。カイコ農家ではこの残ったカイコのさなぎを昔から魚釣りのえさや、肥料、そして食料などに活用してきました。長野県や群馬県などのカイコ農家の多い地方では佃煮などにします。日本だけでなく中国や韓国、タイなどでも佃煮やから揚げにして食用にしています。

先生、保護者の方々へ

今回作った料理は、シルクナゲットをおいしく食べることを優先し、豚肉やチーズと言った本来ならば宇宙や火星で入手することは難しい食材を使っています。実際にはこのような食材を宇宙で使うのは難しいかもしれません。
こうした、宇宙や地球以外の星で食料などを作る研究は「宇宙農業」と呼ばれています。実際の研究では、効率が良く栄養価も高い植物として、イネ、ダイズ、サツマイモ、緑黄色野菜などを火星の土壌で育てる研究や、カイコと桑、ドジョウとアカウキクサなどを組み合わせ循環型の環境を作り、限られた資源で育てる研究などが行われています。2009年9月から11月にかけて国際宇宙ステーションの実験棟「きぼう」でシロイヌナズナを種から育てる実験が行われました。


宇宙農業サロン Space Agriculture
ISS・きぼうウィークリーニュース第362号

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