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宇宙実験室 どきどき実験で宇宙のフジギにちょうせん!

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05 虹の謎にせまれ!光のフシギに挑戦しよう!

今回(こんかい)は光(ひかり)の秘密(ひみつ)を探り(さぐり)ます。太陽(たいよう)、星(ほし)、蛍光(けいこう)(とう)… 私(わたし)たちの周り(まわり)には光(ひかり)があふれています。あまりに普通(ふつう)にあるのでほとんど気(き)にすることはありません。でも、実は(じつは)この光(ひかり)の中(なか)には私(わたし)たちの目(め)では見る(みる)ことのできない秘密(ひみつ)のメッセージが隠れ(かくれ)ています。今回(こんかい)はその秘密(ひみつ)のメッセージを読み解い(よみとい)てみましょう。

画像:虹は分光?

もちろん、普通(ふつう)には見え(みえ)ません。何しろ(なにしろ)秘密(ひみつ)ですからね。今回(こんかい)使う(つかう)のは「分光(ぶんこう)」というワザ、プロの天文学(てんもんがく)(しゃ)もバリバリ使う(つかう)スペシャルテクニックです。

分光って何?

「分光(ぶんこう)」というのはその名(な)の通り(とおり)(ひかり)を分ける(わける)こと。たとえば、色(いろ)がついていないように見える(みえる)太陽(たいよう)の光(ひかり)も、いろいろな色(いろ)の光(ひかり)が混ざり(まざり)合っ(あっ)て出来(でき)ています。プリズムや回折(かいせつ)格子(こうし)といった道具(どうぐ)を使う(つかう)と、この混ざり(まざり)合っ(あっ)た光(ひかり)をバラバラに分ける(わける)ことができるんです。雨上がり(あめあがり)に虹(にじ)が出(で)ているのを見(み)たことがありますよね。あれも空気(くうき)(ちゅう)の水滴(すいてき)で太陽(たいよう)の光(ひかり)が分かれ(わかれ)たものです。

実は(じつは)、光(ひかり)を分ける(わける)と、光(ひかり)の中(なか)に隠さ(かくさ)れた私(わたし)たち人間(にんげん)の目(め)では見る(みる)ことができない「メッセージ」を読み取る(よみとる)ことができるんです。

画像:キレイな虹を作れるかな?

虹を作る装置を作ってみよう!

さて、さっそく「分光(ぶんこう)」をするための道具(どうぐ)を作っ(つくっ)てみましょう。分光(ぶんこう)(き)というのは光(ひかり)を分ける(わける)、つまり「虹(にじ)」を作る(つくる)装置(そうち)です。

今回(こんかい)作る(つくる)分光(ぶんこう)(き)は、とても簡単(かんたん)な作り(つくり)です。細く(ほそく)開け(あけ)たスリットから光(ひかり)をCDや回折(かいせつ)格子(こうし)に当て(あて)てあげると、光(ひかり)がきれいに七色(なないろ)に分かれ(わかれ)ます。これを観察(かんさつ)するというわけ。

画像:分光器のしくみ

もじゃもじゃ博士(はかせ)と、ぼさぼさ博士(はかせ)にひとつづつ作っ(つくっ)てもらいます。もじゃもじゃ博士(はかせ)が作る(つくる)のはCDを使っ(つかっ)たもの。CDの表面(ひょうめん)を見る(みる)と虹(にじ)みたいに7色(しょく)に光っ(ひかっ)ていますよね?あれを利用(りよう)します。もうひとつ、ぼさぼさ博士(はかせ)が作る(つくる)のは、「回折(かいせつ)格子(こうし)」という特殊(とくしゅ)なフィルムを使っ(つかっ)たもの。ただ普通(ふつう)に作っ(つくっ)ても面白く(おもしろく)ないので、バケツを使っ(つかっ)て大きな(おおきな)やつを作り(つくり)ましょう。

画像:制作イメージ

画像:型紙をダウンロードしてつくってみてね!

もじゃもじゃ博士(はかせ)が作っ(つくっ)たCDを使っ(つかっ)た分光(ぶんこう)(き)の型紙(かたがみ)をPDFにしました。これは国立天文台(こくりつてんもんだい)の川野元(かわのもと)先生(せんせい)が設計(せっけい)したもの。はさみとのりとCDがあれば出来(でき)ちゃいます。ダウンロードして作っ(つくっ)てみよう。

ボタン:型紙をダウンロードする

さっそく分光に挑戦!

さて、できあがった分光(ぶんこう)(き)を持っ(もっ)て外(そと)に行き(いき)ましょう。太陽(たいよう)の光(ひかり)を見(み)てみます。なんか二人(にん)とも怪しい(あやしい)なあ。注意(ちゅうい)! 絶対(ぜったい)に直接(ちょくせつ)太陽(たいよう)を見(み)てはいけません。

画像:見えるかな?
画像:あ!見えたぞ!
画像:注意!危険なので直接太陽を見ないでね!

さて、これが太陽(たいよう)の光(ひかり)を「分光(ぶんこう)」したもの。きれいな虹(にじ)(しょく)をしていますね。でも、所々(ところどころ)に黒い(くろい)(せん)が…
じつは、この黒い(くろい)(せん)がミソなんです。
ふふふ。

画像:太陽

もっといろんな光を見てみよう!

さて、種明かし(たねあかし)をする前(まえ)に、もう少し(もうすこし)(た)の光(ひかり)も見(み)てみましょう。

画像:蛍光灯

蛍光(けいこう)(とう)を見(み)たときに現れる(あらわれる)(にじ)は太陽(たいよう)とは少し(すこし)違い(ちがい)ます。赤(あか)、緑(みどり)、青(あお)の所(ところ)に強く(つよく)光っ(ひかっ)ている部分(ぶぶん)があるのに注目(ちゅうもく)してください。実は(じつは)これが蛍光(けいこう)(とう)の光(ひかり)の元(もと)になっている色(いろ)。蛍光(けいこう)(とう)の中(なか)にはこの3色(しょく)に光る(ひかる)物質(ぶっしつ)が入っ(はいっ)ていて、それらの色(いろ)が混じり(まじり)合っ(あっ)て白い(しろい)(いろ)を出し(だし)ています。

画像:水銀灯

水銀(すいぎん)(とう)は蛍光(けいこう)(とう)と同じ(おなじ)ような仕組み(しくみ)で光り(ひかり)ます。同じ(おなじ)ような場所(ばしょ)が光っ(ひかっ)ていますが、少し(すこし)光り(ひかり)(かた)が違い(ちがい)ますね。やはり水銀(すいぎん)(とう)の場合(ばあい)もこれらの色(いろ)が混じり(まじり)合っ(あっ)て白い(しろい)(いろ)を作っ(つくっ)ています。

画像:紫外線灯

これは、普通(ふつう)の蛍光(けいこう)(とう)よりも紫外線(しがいせん)をより強く(つよく)出す(だす)ライトです。蛍光(けいこう)(とう)や水銀(すいぎん)(とう)に比べ(くらべ)て、紫色(むらさきいろ)の部分(ぶぶん)が強く(つよく)光っ(ひかっ)ているのに注目(ちゅうもく)です。紫外線(しがいせん)(とう)は目(め)には見え(みえ)ませんが、強い(つよい)(ひかり)を出し(だし)ています。観測(かんそく)するときは、白い(しろい)(かみ)に反射(はんしゃ)させた光(ひかり)を見(み)ましょう。

画像:食塩(ナトリウム)

ナトリウムの炎(えん)(しょく)反応(はんのう)という現象(げんしょう)です。炎(ほのお)に金属(きんぞく)を入れる(いれる)と、金属(きんぞく)はその金属(きんぞく)特有(とくゆう)の色(いろ)を出(で)すんだよ。そのことを炎(ほのお)(しょく)反応(はんのう)といいます。この炎(ほのお)(しょく)反応(はんのう)は花火(はなび)の色(いろ)を出す(だす)のにも使わ(つかわ)れています。このオレンジ色(いろ)の光(ひかり)は、食塩(しょくえん)の中(なか)のナトリウムという金属(きんぞく)が出し(だし)た色(いろ)です。

光に隠されたメッセージとは?

見て(みて)の通り(とおり)、同じ(おなじ)ような光(ひかり)でも分け(わけ)てみると全然(ぜんぜん)様子(ようす)が違っ(ちがっ)て見え(みえ)ました。どうやら、光(ひかり)を出し(だし)ている物質(ぶっしつ)が違う(ちがう)と、光(ひかり)を分け(わけ)た結果(けっか)も違っ(ちがっ)てくるようです。逆に(ぎゃくに)、この虹(にじ)の様子(ようす)を覚え(おぼえ)ていれば、分光(ぶんこう)(き)をのぞくだけでその物質(ぶっしつ)が何(なに)か分かっ(わかっ)てしまうということです。もう何となく(なんとなく)分かっ(わかっ)てきましたね。さあ、種明かし(たねあかし)の時間(じかん)です。もう一度(もういちど)、太陽(たいよう)の光(ひかり)を見(み)てみましょう。

画像:黒い線に注目!

(にじ)の中(なか)の暗い(くらい)(せん)、そう、これは実は(じつは)太陽(たいよう)の表面(ひょうめん)近く(ちかく)にある物質(ぶっしつ)が、太陽(たいよう)の光(ひかり)を吸収(きゅうしゅう)してできた線(せん)です。物質(ぶっしつ)が光(ひかり)を出す(だす)(とき)、物質(ぶっしつ)によって光り(ひかり)(かた)が違っ(ちがっ)たように、物質(ぶっしつ)が光(ひかり)を吸収(きゅうしゅう)する時(とき)もまた、物質(ぶっしつ)によって吸収(きゅうしゅう)しやすい光(ひかり)の色(いろ)が違う(ちがう)んです。この暗い(くらい)(せん)の一つ一つ(ひとつひとつ)が、太陽(たいよう)の表面(ひょうめん)にあるそれぞれ別(べつ)の物質(ぶっしつ)に対応(たいおう)しています。

つまり、この暗い(くらい)(せん)がどの色(いろ)の場所(ばしょ)にあるのかを観察(かんさつ)すれば、太陽(たいよう)の表面(ひょうめん)に何(なに)があるかが分かる(わかる)というわけ。これってすごいことですよ。だって、約(やく)1億(おく)5千(せん)(まん)キロメートル離れ(はなれ)た場所(ばしょ)に何(なに)があるかが、光(ひかり)を見る(みる)だけで分かる(わかる)んですから。これが太陽(たいよう)の光(ひかり)が私(わたし)たちに届け(とどけ)てくれたメッセージです。

画像:太陽を地球の図
画像:光って宇宙にことがわかるヒントなんだね!

上級編 もっとくわしくしりたいキミへ!

画像:すざくとあかり

実は、「分光」で読み解くことができるメッセージはこれだけじゃありません。地球から遠く離れた星の温度や距離、動きまでもがこの分光観測で分かってしまうんです。 夜空の星は、ただ見ただけではどれくらい遠くにあるか分かりません。じゃあ、どうやって星までの距離を測るのか?その方法の一つが「星の本当の明るさを調べること」です。実は、天文学者の長年の研究で、色や表面の物質の振る舞いが、星の温度や明るさと深い関係があることが分かっています。つまり星の光を分光することでその星の表面にどんな物質があるか分かれば、その星がどれくらいの温度で、本当はどれくらいの明るさで光っているのか知ることができる、ということです。本当の明るさが明るいのに、夜空で暗く見えている星があったとすれば、それはとても遠くにあるということになります。逆に、本当の明るさが暗いのに、夜空で明るく見えていたら、その星はとても近くにあると分かります。このように分光によって、本当の明るさを調べることで、距離を知ることができるんです。
このように、分光は現代の天文学にとってはなくてはならない観測技術の一つ。分光観測を行う機器は、すばる望遠鏡のような地上望遠鏡だけでなく、JAXA の「あかり」「すざく」と言った天文衛星や、惑星探査機の「はやぶさ」や「あけぼの」、地球観測衛星の「いぶき」などにも積まれています。

先生、保護者の方々へ

画像:デジタルカメラ

上の実験で撮影されたスペクトルの画像は、肉眼で見たものとは若干違います。これは、デジタルカメラのCCDの構造に起因するものです。デジタルカメラのCCDは光の三原色である赤、緑、青の3つのフィルターが入った素子が並んだ構造をしています。
そのため、肉眼では赤から紫へときれいなグラデーションに見えますが、撮影された画像はフィルターの色に引きずられて、本来の色が再現できなくなってしまいます。ただし、輝線や暗線の位置はこれには影響されないため、今回のような簡易の実験では特に補正をする必要はありません。
今回撮影などに使用した回折格子は1mmあたり1000本の格子が入ったものです。理科教材などを扱う店や通信販売などで入手が可能です。スペクトルの帯が現れる位置はこの格子の密度によって異なりますが、今回使用した1mmあたり1000本のものだと、入射した光に対して約30度の位置に出ます。
なお、直接太陽を見ることは非常に危険です。透過型の回折格子を使った場合はどうしても機材を太陽に向けなければなりません。子供と一緒に行う実験の際には安全を期してCDを使った分光器を使うことをお勧めします。今回のCD分光器はA4サイズギリギリの大きさで設計されています。必ず100%のサイズで印刷して下さい。一度テストで印刷をし、CDが入ることを確認する事をお勧めします。

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