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宇宙の現場から

(だい)9回(かい):「きずな」プロジェクトチーム 小澤 悟(おざわさとる)

「きずな」プロジェクトチーム 小澤 悟(おざわさとる)

(だい)9回目(かいめ)は、引き続き(ひきつづき)宇宙利用推進本部(うちゅうりようすいしんほんぶ)の小澤 悟(おざわさとる)さんです。今回(こんかい)は、世界(せかい)で初(はじ)めての技術(ぎじゅつ)を実現(じつげん)することや、いろいろな人(ひと)たちとの出会(であい)いなどについてお話(はなし)がありました。

(1)今(いま)の「きずな」について教(おし)えてください。

「きずな」フェアリング収納

「きずな」は今(いま)、種子島宇宙(たねがしまうちゅう)センターで打ち上げ(うちあげ)を待(ま)っている状態(じょうたい)です。全(すべ)ての組立作業(くみたてさぎょう)、試験作業(しけんさぎょう)、そして燃料(ねんりょう)などの推進薬(すいしんやく)の充填(じゅうてん)を終了(しゅうりょう)し、ロケットのフェアリングに収納(しゅうのう)されています。ロケットのフェアリングに収納(しゅうのう)されてしまうと、「きずな」はフェアリングの窓(まど)からしか見(み)えないため、全体(ぜんたい)が見(み)えなくなってしまいます。そこで、「きずな」がフェアリングに収納(しゅうのう)される前(まえ)にプロジェクトメンバーが集(あつ)まり、「きずな」を送り出して(おくりだして)(き)たんですよ。

一方(いっぽう)、「きずな」を宇宙(うちゅう)へ運(はこ)んでくれるH-IIAロケットは、フェアリングを残(のこ)して組み立て(くみたて)が終了(しゅうりょう)しています。今回(こんかい)の打ち上げ(うちあげ)では、ロケットの第2段(だいにだん)エンジンの辺(あた)り(黒(くろ)い部分(ぶぶん))に「きずな」を描(か)いた大(おお)きなシールを貼(は)っています。打ち上げ(うちあげ)のときは、目(め)を凝(こ)らして、シールを見(み)つけて下(くだ)さいね。

(2)一番大変(いちばんたいへん)だったことは?

「きずな」MBA試験

世界(せかい)で初めての技術(ぎじゅつ)を実現(じつげん)するということです。「きずな」はこれまでの人工衛星(じんこうえいせい)と比較(ひかく)すると、電波(でんぱ)の照射(しょうしゃ)エリアが多(おお)く周波数(しゅうはすう)が高(たか)いため、設計(せっけい)には様々(さまざま)な工夫(くふう)を凝(こ)らし、また、困難(こんなん)な試験(しけん)を繰り返して(くりかえして)います。例(たと)えば、電波(でんぱ)の照射(しょうしゃ)エリアを増(ふ)やすため、マルチビームアンテナに偏波(へんぱ)グリッド板(ばん)という特殊(とくしゅ)なパーツを搭載(とうさい)しています。これにより、これまでの倍(ばい)の密度(みつど)で照射(しょうしゃ)エリアを配置(はいち)できるようになりました。

もう一(ひと)つの例(れい)は、マルチビームアンテナの主反射鏡(しゅはんしゃきょう)です。主反射鏡(しゅはんしゃきょう)は、宇宙空間(うちゅうくうかん)では-150℃(マイナス150ドシー)から+100℃(プラス100ドシー)という温度状態(おんどじょうたい)になります。高(たか)い周波数(しゅうはすう)の電波(でんぱ)を照射(しょうしゃ)エリアに正確(せいかく)に届(とど)けるため、主反射鏡(しゅはんしゃきょう)は、このような過酷(かこく)な温度環境(おんどかんきょう)に対(たい)して正確(せいかく)な鏡面(きょうめん)を保持(ほじ)できるように設計(せっけい)されています。このことを確(たし)かめるため、私(わたし)たちは、筑波宇宙(つくばうちゅう)センターの13mφスペースチャンバという宇宙空間(うちゅうくうかん)と同(おな)じ環境(かんきょう)を作(つく)ることができる試験設備(しけんせつび)を使(つか)い、大規模(だいきぼ)な試験(しけん)を実施(じっし)しました。もちろん、試験(しけん)は成功(せいこう)しています。

(ほか)にも「きずな」は、マルチポートアンプやアクティブ・フェイズド・アレイ・アンテナなど世界最先端(せかいさいせんたん)の技術(ぎじゅつ)を、設計(せっけい)、試験(しけん)してきています。

(3)「きずな」を通(つう)じて得(え)たものとは?

「きずな」に携わる人たちとの出会い

(おお)くの尊敬(そんけい)できる友人(ゆうじん)や先輩(せんぱい)です。「きずな」の開発(かいはつ)には大変多(たいへんおお)くの人(ひと)が関(かか)わっており、また、最先端(さいせんたん)の人工衛星(じんこうえいせい)ですので、様々(さまざま)な分野(ぶんや)における素晴(すば)らしい人(ひと)たちと会(あ)うことができました。

もっとも身近(みぢか)な人(ひと)たちは、JAXAの「きずな」プロジェクトチームの皆(みな)さんです。メンバーの一人(ひとり)ひとりが「きずな」の一部(いちぶ)を担当(たんとう)しており、それぞれの分野(ぶんや)でのエキスパートです。そして、メンバーがお互(たが)いにチームの中(なか)で助け合って(たすけあって)います。私(わたし)もこの中(なか)にいることで、様々(さまざま)なことを教(おし)えてもらい、また、助(たす)けてもらっています。他(ほか)にも、「きずな」の製造(せいぞう)を担当(たんとう)しているメーカーの方々(かたがた)、筑波宇宙(つくばうちゅう)センターで試験(しけん)を担当(たんとう)している方々(かたがた)、種子島宇宙(たねがしまうちゅう)センターの皆(みな)さんなど、多(おお)くの人(ひと)たちに支(ささ)えてもらいました。

これらの出会(であ)いがあったからこそ、今(いま)の「きずな」があるのだと思(おも)っています。

(4)読者(どくしゃ)の方(かた)へ、メッセージや「きずな」のPRをお願(ねが)いします。

マスコットキャラクター「きずなちゃん」

「きずな」は間(ま)もなく打ち上げ(うちあげ)です。これにより、人工衛星(じんこうえいせい)としては世界最高速(せかいさいこうそく)となる1.2Gbps(ギガビーピーエス)という高速通信(こうそくつうしん)や、家庭(かてい)での使用(しよう)を想定(そうてい)した45cm(センチメートル)アンテナとの通信(つうしん)、地球(ちきゅう)の1/3以上(いじょう)をカバーする広域通信(こういきつうしん)など、世界最先端(せかいさいせんたん)の技術(ぎじゅつ)が実証(じっしょう)されます。「きずな」を成功(せいこう)させるため、皆(みな)さんの応援(おうえん)をお願(ねが)いします!

きずなちゃんもヨロシクね。

(※打ち上げ(うちあげ)は延期(えんき)になりました。新(あら)たな打ち上げ日(うちあげび)が決(き)まり次第(しだい)お知(し)らせします。)


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