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宇宙(うちゅう)から雨を測(あめをはか)る新型(しんがた)レーダ、「DPR(ディー・ピー・アール)」を見(み)てきたよ!(2)

2012.04.06

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DPR

(ディー・ピー・アール)はレーダ、は雨(あめ)の意味(いみ)だったけど、なら最初(さいしょ)は何(なん)だと思(おも)う?

これはDual(デュアル)という言葉(ことば)の頭文字(かしらもじ)だ。モンスターの名前(なまえ)や必殺技(ひっさつわざ)の名前(なまえ)なんかで聞(き)いたことがあると思(おも)うけど、「二(ふた)つの〜」という意味(いみ)の言葉(ことば)だよ。

つまり(ディー・ピー・アール)は、雨(あめ)を測(はか)る2種類(しゅるい)のレーダからなる観測機器(かんそくきき)。大(おお)きなレーダはKu帯(たい)バンドという周波数(しゅうはすう)を使(つか)って、これまでと同(おな)じように雨(あめ)を測(はか)る。小(ちい)さなレーダはKa帯(たい)バンドというより高(たか)い周波数(しゅうはすう)を使(つか)って測(はか)ろうとしている。


「しずく」プレス公開の様子(DPR)

これが(ディー・ピー・アール)だ!

(とお)くから見(み)ると荷物(にもつ)を運(はこ)ぶトラックのようなカタチをしている。荷台側(にだいがわ)が従来型(じゅうらいがた)のKu帯(たい)バンドレーダ、運転席側(うんてんせきがわ)がKa帯(たい)バンドレーダだ。周波数(しゅうはすう)の高(たか)いKa帯(たい)バンドのほうがサイズも小(ちい)さくなっている。いま見(み)えている平(ひら)たい面(めん)が地球(ちきゅう)に向(む)けられ、電波(でんぱ)を発射(はっしゃ)しキャッチ、発射(はっしゃ)しキャッチを繰り返(くりかえ)して雨(あめ)を観測(かんそく)する。


たとえば長(なが)さを測(はか)るときにも、机(つくえ)で使(つか)うモノサシとグラウンドで使(つか)う巻尺(まきじゃく)とでは、目盛(めも)りの細(こま)かさが違(ちが)うよね。それと同(おな)じで、新(あら)たに加(くわ)わった小(ちい)さいレーダも、より細(こま)かな目盛(めも)りを使(つか)って、弱(よわ)い雨(あめ)を精密(せいみつ)に測(はか)るためのものなんだ。

もちろん目盛(めも)りが細(こま)かいから、強(つよ)い雨(あめ)を測(はか)るのはちょっと苦手(にがて)。モノサシをグラウンドに持ち出(もちだ)しても役(やく)に立(た)たないのと同(おな)じだ。だから従来型(じゅうらいがた)の大(おお)きいレーダとセットではじめて、その真価(しんか)を発揮(はっき)できる。二(ふた)つのレーダが力(ちから)を合(あ)わせて雨(あめ)を測(はか)(ディー・ピー・アール)のデュアルのは、そういう意味(いみ)でつけられているんだよ。

従来(じゅうらい)(ディー・ピー・アール)ではできなかった、雨(あめ)と雪(ゆき)を見分(みわ)けることも(ディー・ピー・アール)ではできるようになるはずだ。ひとつの周波数(しゅうはすう)で測(はか)るのはいわばモノクロ写真(しゃしん)。別(べつ)の周波数(しゅうはすう)でも測(はか)ることで、様子(ようす)がよりカラフルに、つまりより詳(くわ)しく分(わ)かるようになり「あ、これは雨(あめ)ではなく雪(ゆき)だったんだ」と見分(みわ)けられる、というわけだ。


「しずく」プレス公開の様子(横から見たDPRのレーダ)

(よこ)から見(み)たレーダ

降雨(こうう)レーダは128本(ぽん)のアンテナが1セットになって動作(どうさ)するが、それぞれの電波(でんぱ)の通り道(とおりみち)の長(なが)さをぴったりとそろえているので、こんなカタチになった。作(つく)った人(ひと)たちも「スゴイでしょ!」と自慢(じまん)していたよ。


(ディー・ピー・アール)が搭載(とうさい)される「GPM主衛星(ジー・ピー・エムしゅえいせい)」には、NASA自身(ナサじしん)が作(つく)ったもうひとつの観測機器(かんそくきき)が搭載(とうさい)されている。パラボラアンテナがぐるぐる回(まわ)りながら地上(ちじょう)からの微弱(びじゃく)な電波(でんぱ)をキャッチする、「しずく」搭載(とうさい)のAMSR2(アムサ・ーツー)と同(おな)じタイプの観測機器(かんそくきき)だ。自分(じぶん)で電波(でんぱ)を発射(はっしゃ)するレーダとは違(ちが)い、対象物(たいしょうぶつ)の出(だ)す弱(よわ)い電波(でんぱ)をキャッチする「放射計(ほうしゃけい)」と呼(よ)ばれるタイプなので、原理的(げんりてき)に、レーダほどの精度(せいど)は出(で)ない。でも観測範囲(かんそくはんい)は広(ひろ)くとれる。

(ディー・ピー・アール)と「放射計(ほうしゃけい)」は観測(かんそく)エリアが重(かさ)なるように作(つく)られているので、高精度(こうせいど)(ディー・ピー・アール)の力(ちから)を借(か)りての観測精度(かんそくせいど)を高(たか)めている。(ディー・ピー・アール)が小(ちい)さいレーダと大(おお)きいレーダの組み合(くみあ)わせでパワーを発揮(はっき)したように、「GPM主衛星(しゅえいせい)」も(ディー・ピー・アール)と放射計(ほうしゃけい)が力(ちから)を合(あ)わせ、より高(たか)い精度(せいど)とより広(ひろ)い観測範囲(かんそくはんい)を実現(じつげん)しようとしているわけだ。

しかも「GPM主衛星(ジー・ピー・エムしゅえいせい)」には、さらに重要(じゅうよう)な役割(やくわり)がある。すでに打ち上(うちあ)げられている人工衛星(じんこうえいせい)やこれからの人工衛星(じんこうえいせい)も含(ふく)め、各国(かっこく)の人工衛星(じんこうえいせい)が協力(きょうりょく)して地球(ちきゅう)の雨(あめ)をまるごと観測(かんそく)しようとする計画(けいかく)をリードする役割(やくわり)だ。他(ほか)の人工衛星(じんこうえいせい)が雨(あめ)を測(はか)るときに、精度(せいど)の基準(きじゅん)となる観測(かんそく)データを「GPM主衛星(ジー・ピー・エムしゅえいせい)」が提供(ていきょう)することになる。いわばモノサシに目盛(めも)りを刻(きざ)むための基準器(きじゅんき)の役割(やくわり)だ。

「雨観測(あめかんそく)のボスキャラ?」

人工衛星(じんこうえいせい)「TRMM(トリム)」に搭載(とうさい)され14年間(ねんかん)にわたって観測(かんそく)を続(つづ)けてきたの実績(じっせき)があるからこそ、日本(にほん)のレーダが信頼(しんらい)され、こういう重要(じゅうよう)な役割(やくわり)を担(にな)うことになったんだ。

>> 世界最先端(せかいさいせんたん)! 2つのレーダで雨(あめ)を測(はか)る「DPR(ディーピーアール)(動画(どうが)ニュース)

NASA キャンダス・カーライルさん(GPMプロジェクトサブマネージャ)

筑波(つくば)でのプレス公開(こうかい)の記者会見(きしゃかいけん)に出席(しゅっせき)したNASA(ナサ)のキャンダス・カーライルさん(GPM(ジー・ピー・エム)プロジェクトサブマネージャ/写真(しゃしん)の女性(じょせい))は、「長(なが)く観測(かんそく)を続(つづ)けてきたTRMM(トリム)からバトンを受け取(うけと)ることになりますが、二(ふた)つの人工衛星(じんこうえいせい)が一緒(いっしょ)に観測(かんそく)できる時間(じかん)が長(なが)いほど、これまでの実績(じっせき)を生(い)かせるし、得(え)られる観測(かんそく)データも“よいもの”になります。それを期待(きたい)しています。」と言(い)っていたよ。

というわけで、この新型(しんがた)レーダ(ディー・ピー・アール)の重要性(じゅうようせい)が分(わ)かってもらえたかな?打ち上(うちあ)げが近(ちか)づいたら、また紹介(しょうかい)するね。

― もっと詳(くわ)しく! ―

>> 「DPR(ディー・ピー・アール)」を報道機関(ほうどうきかん)に公開(こうかい)
(宇宙利用(うちゅうりよう)ミッション本部(ほんぶ)

(『宇宙(うちゅう)から雨を測(あめをはか)る新型(しんがた)レーダ、「DPR(ディー・ピー・アール)」を見(み)てきたよ!』おわり)
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